古語辞典(学習者用) ― 学力の基幹となる紙の辞書 ―

大学入試に臨むにあたり、古語辞典は必須です。

国立二次試験や難関私大の古文を読解するためには、どうしても辞書が必要です。

全訳読解古語辞典(三省堂)

重要語には「語義要説」があり、原義がよくわかります。

例文の訳し方も基本に忠実で、受験生が参考にすべき訳になっています。

学習者用の古語辞典としては、万能型のエースというイメージです。

迷ったらこれです。超優秀なオールラウンドプレイヤーです。

旺文社図解全訳古語辞典(旺文社)

総合的な理解に重点をおき、便覧的なページにも期待するなら、『旺文社図解全訳古語辞典』が最強です。

とにかくビジュアル化が徹底されていますので、「絵で見て理解する」タイプの人や、「文字ばかりの辞書だとハードルが高い」という人にはうってつけの辞書です。

「ことばを調べる」用途のみならず、普通に読んでいるだけで相当おもしろいです。

なお、「最重要語330」には、「ガイド」がついているんですが、この説明が単語を覚えるのにきわめて有効です。

たいていの「古文単語集」って300語ちょっとだよね。

はい。

そのため、旺文社の『図解全訳古語辞典』を持っていれば、べつの「古文単語集」は特に必要ありません。「古文単語集」込みと考えれば逆に安いですね。

あと、購入者特典でPDFがダウンロードできるので、そういった付録を最大限活用する人にとっては、コストパフォーマンスが非常に高いといえます。

旺文社全訳古語辞典(旺文社)

前述した『図解全訳古語辞典』の前身といえる辞書です。

重要語には「語義パネル」というコーナーがあり、「重点義」からくわしく説明されています。

「識別ボード」「古語ライブラリー」といった工夫も随所に施されており、学習者の理解を助けてくれます。また、「発展」や「図解学習」というところを拾って読んでいくと、古典の世界にだいぶくわしくなります。決め手としては、イラストが秀逸です。

ただ、受験生が使用するのであれば、前述した「図解」のほうをおすすめします。

ベネッセ全訳古語辞典(ベネッセ)

成り立ちに言及する「発展」というところが充実しており、単語を覚える観点でも「発展」がとても役立ちます。欄外の「語源」コーナーなども面白いです。

語の成り立ちや推移について、他の辞書には載っていない情報を拾えることが多いです。

ベネッセ全訳コンパクト古語辞典(ベネッセ)

『ベネッセ全訳古語辞典』のコンパクト版です。

重要語に関しては、原義のニュアンスがそのまま生きている例文を「コア用例文」として配置しています。この「コア用例文」だけひたすら眺めていても、古文の読解力は格段に上がります。

下段のエリアが「重要語」として広くなっているため、下段だけずっと読んでいくという勉強の仕方も可能です。

ただ、最近は本屋さんでほとんど見かけないので、現品が少ないのかもしれません。

新全訳古語辞典(大修館書店)

『古語林』を「学習者向け」にまとめなおした感じです。ややコンパクトなので、一般的な辞書よりも持ち運びしやすいです。

すばらしい点はたくさんあるのですが、意味が整理整頓されていて、それぞれの意味についての訳語がすっきりまとまっているところが最高です。

『新全訳古語辞典』は、「訳語」を「本質」にしぼって必要最小限にしながらも、必要な訳語はすべて載せきっています。このさじ加減が秀逸です。

もちろん重要語は目立つ工夫が施されていますし、「本義」にふれながら、「これで覚える!」という重要例文をセットにしています。

あえてマイナスポイントをいうと、他の辞書に比べて「例文」が短く、「もうちょっと前後がほしいなあ」と思える例文が多いです。ただこれは、例文そのものの「数」を増やすというメリットのほうを採用した結果だといえますので、マイナスとまでは言い切れません。

岩波古語辞典(岩波書店)

動詞は「連用形」を見出し語としています。そういう個性の強さが最高です。

たしかに、動詞って、文中にあるのは連用形が多いよね。

受験生用というよりは、大学で国文科に進んだ人などが「二冊目」として使用するといいと思います。