おすすめの古文単語集4選 ― 「入門」「基礎」「入試対策」「発展」それぞれに最適な一冊 ―

単語を覚えるための最良の手段は、「文章を読んでいきながら、わからない単語について辞書を引く」という「地道な作業」です。

ただ、「入試においてどのくらいの量を覚える必要があるかという指針」のために、また「定着したかどうかの確認」のために、やはり「単語集」というものは有用です。

学校で一括購入して配布する方式であれば、その配布された単語集を繰り返せばよいと思いますが、そういうスタイルをとっていない学校もありますし、あるいは配布されたものがどうしても肌に合わないという場合もあります。

そこで、おすすめの単語集を「入門」「基礎」「発展」に分けて1つずつ紹介します。

望月光の古文単語333(旺文社)

望月先生による単語の本です。

相当かみくだいた説明をしており、本当にわかりやすいので、古文を勉強し始めた人、苦手な人はぜひ読んでほしい本です。

このページにある単語本の中では最も読みやすく、理解しやすいです。そのぶん、単語量は多くありません。

「基礎」以前の「入門編」の役割を果たす良書です。

イメージ記憶でスイスイ覚える ゆる語訳古文単語(Gakken)

収録されている476語も、読解において重要であり、かつ設問にもなりやすいものが厳選されています。

「ゆる語訳」のニュアンスのほうをおさえておけば、私大の意訳にも対応しやすくなりますよ。

GROUP30で覚える古文単語600(語学春秋社)

「基礎徹底」さらに「一般的な入試対策」のためには、この本がベストです。

大学入試で古文を得点源にしていくためには、600程度の単語を知っておく必要があります。

こちらの単語集は、

① 単語数が多い
② 本質的な語義を重視している
③ 入試でどう出るか、どう覚えておくといいか、という急所をつかんでいる

という点で、類書とは一線を画しています。

特に➂についてよく練られていて、「入試用にたくさん・・・・の単語を覚える・・・」というゴールに向かうには、たいへん合理的な本になっています。

読み解き古文単語(Z会出版)

英語には、『速読英単語』という一世を風靡した良書があります。ある程度の長さの文章を読みながら、重要単語をおさえていくというスタイルの本です。

その古文版が、この『読み解き古文単語』です。

(『速読古文単語』という本もありますが、「まとまった文章のなかで複数の重要単語をおさえていく」という形式を徹底しているのは『読み解き古文単語』のほうです。)

さて、いきなり注意点なのですが、

① 最初からこの本で勉強しようとする。
② 1回しか読まない。

という使い方はおすすめしません。

逆を言うと、

① ある程度学習が進んでから使う。
② 3、4周は読み込む。

という使い方であれば、たいへん効果を発揮する本です。

『読み解き古文単語』は、まず文の難易度が高いです。また、訳は逐語訳を基本とした美しいものですが、文脈や自然な日本語を意識し、やや意訳のようになっているところもあります。その2点において、「説明を受けないと理解が難しい箇所」がかなりあります。

とはいえ、入試の選択肢問題の正解は、意訳になることも多いものですから、プロセスさえ解決できれば、入試古文に慣れるための最良の書のひとつと言えます。

自学自習に用いるのであっても「良書」ですが、質問できる人が身近にいる場合、「超良書」になるといえます。

早稲田などの「古文が難しい私大」や、国立二次試験の記述問題に挑む場合には、繰り返し読んでおきたい本です。

「共通試験まで、あるいは一般的な私大にしか古文を使用しない」という受験生の場合は、『読み解き』までは進まず、『GROUP30で覚える古文単語600』をひたすら反復するのもよいと思います。その場合、「文章中の単語に慣れる」という学習は、「教科書」「問題集」「過去問」でカバーしていきましょう。

いくつかの単語集を紹介しましたが、「1年間」という期間で、一人の受験生が何冊も買って実施するのは得策ではありません。他の教科もあるからです。

難関大を目標とする場合、「高3」で『読み解き古文単語』に取り組むという方針から逆算して、

〈中学〉古文単語333 (古文が苦手なら高1で)
〈高1・2〉ゆる語訳古文単語 or GROUP30で覚える古文単語600  
〈高3〉読み解き古文単語 (難関大を目指すなら)

といったような計画で進むのが望ましいと思います。

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