百人一首

〇和歌

いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほひぬるかな (伊勢大輔)

いにしへの ならのみやこの やへざくら けふここのへに にほひぬるかな和歌 (百人一首61)いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほひぬるかな伊勢大輔 『詞花和歌集』歌意遠い昔の、奈良の都の八...
〇和歌

人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふゆゑに もの思ふ身は (後鳥羽院)

人がいとおしいと思い、一方では人が恨めしいと思う。つまらないとこの世を思うために、悩みわずらう私の身は。
〇和歌

世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ 海人の小舟の 綱手かなしも (鎌倉右大臣)

この世の中は、いつまでも変わらないものであってほしいなあ。波打ち際を漕ぐ漁師の小舟の綱手を、漁師たちが引いている様子はしみじみといとおしいものだ。
〇和歌

ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有り明けの 月ぞ残れる (後徳大寺左大臣)

ほととぎすが鳴いた方角を眺めると、(ほととぎすの姿はすでになく)ただ有明の月が空に残っている。
〇和歌

心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな (三条院)

心ならずもこのはかない現世に生きながらえるならば、恋しく思い出されるにちがいない、そんな夜更けの月だなあ。
〇和歌

やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて かたぶくまでの 月を見しかな (赤染衛門)

(あなたが来ないとわかっていれば)ためらわずに寝てしまっただろうに。(あなたを待っているうちに)夜が更けて、とうとう西にかたむくまでの月を見たことだよ。
〇和歌

もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし (前大僧正行尊)

私がおまえをしみじみいとしいと思うように、おまえもいっしょに私をしみじみいとしいと思ってくれ、山桜よ。花であるおまえのほかに、心を知る人もいないのだ。
〇和歌

しのぶれど 色にいでにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで (平兼盛)

つつみ隠していたけれど、顔色や表情に出てしまっていたのだなあ、私の恋は。恋のもの思いをいているのかと、人が尋ねるくらいまで。
〇和歌

恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか (壬生忠見)

恋をしているという私のうわさは早くも立ってしまったのだなあ。人に知られないように思いはじめたのに。
〇和歌

朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに あらはれわたる 瀬々の網代木 (権中納言定頼)

明け方のしだいに明るくなってくるころ、宇治川にかかる霧が、とぎれとぎれになってくる。(それに伴い)あちこちに現れてくる、川瀬に仕掛けられた網代木だ。
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