★重要単語

むつかし【難し】 形容詞(シク活用)

動詞「むつかる」と同根の形容詞です。現代語では「赤ちゃんがむずがる」などと使いますね。何かを不快に思って機嫌を損ねていることです。「むつかし」はそれの形容詞版なので、中心的な訳語は「不快だ」がよいです。
★重要単語

まさなし【正無し】 形容詞(ク活用)

「正(まさ)」が「無し」であるので、基本的には「よくない意味」になります。漠然と「正しくない」というニュアンスであれば①の意味になります。「正しい態度ではない・正義の行いではない」という文脈であれば②の意味になることもあります。
★重要単語

ものから / ものゆゑ 接続助詞

名詞「もの」に、格助詞「から」がついたものです。平安時代はもっぱら①「逆接の用法」として用いられましたが、中世に入ると、②「順接の用法」が出現しはじめて、近世には②が主流になりました。江戸時代の作品であれば②の意味になりますが、平安・鎌倉期の作品であれば①で訳しましょう。
◆問題演習

「道長が家より帝・后立ちたまふべきものならば、この矢当たれ」と仰せらるるに、同じものを中心には当たるものかは。(大鏡)

『大鏡』より「南院の競射」の一節です。ポイントは、「帝・后立ちたまふ」、助動詞「べし」、接続助詞「ば」、最高敬語「仰せらる」、終助詞「ものかは」です。
★重要単語

ものかは 終助詞(連語)

もとは、形式名詞「もの」に、反語の「かは」がついたものです。そのため、「~であるものか、いや、~ではない。」というように、反語の文意で訳すのが基本です。
★重要単語

そこら 副詞

代名詞の「そこ」と、量や程度を示す接尾語である「ら」が一語化したものです。もともとは、「おおよそそのくらい」という「漠然とした数」を示していましたが、やがて、「はっきり数えられないほど多い」という意味合いで用いられました。
■現代語訳

南院の競射(競べ弓・弓争ひ) 『大鏡』 現代語訳

『大鏡』より、「南院の競射」の現代語訳です。テキストによっては「競べ弓」「弓争ひ」という表題になっていることもあります。
◆問題演習

ぬしの御年は、おのれにはこよなくまさりたまへらむかし。(大鏡)

『大鏡』の一節です。ポイントは、形容詞「こよなし」、敬語動詞「たまふ」、助動詞「り」、助動詞「む」、終助詞「かし」です。
★重要単語

こよなし 形容詞(ク活用)

成り立ちははっきりしませんが、「越ゆなし」から「こよなし」になったという説があります。「越ゆ」が「無し」なので、「越えるものがない」ということになりますね。そのことから、「この上ない」「格別だ」「段違いだ」という意味で用いられます。主に肯定的な文脈で「ほめ言葉」として使用されますが、下に「けなし言葉」がある場合には、むしろ「とんでもなくダメだ」という逆の評価に用いれます。
★重要単語

ことわる【理る・断る】 動詞(ラ行四段活用)

「事」「割り」から「理(ことわり)」という名詞が生成され、それが動詞化したものが「ことわる」です。「事」を「割る」ということは、「中身を分析する」とか、「道理を明らかにする」という行為になりますね。そのことから、基本的には「判断する・判定する」という意味が中心になります。その「判断」や「判定」を、根拠を持って人に伝える場合には、「説明する」という訳になります。
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