手段・方法の考察
意味
(1)どうやって・どういうわけで(~だろう) *疑問や問いかけ
(2)どうして(~か、いや、~ない) *反語
(3)なんとかして・ぜひとも(~しよう・したい) *意志や願望
ポイント
「いかに」に「て」がついて「いかにて」となったものが、やがて「いかで」につまったものと考えられています。
「いかに」が、状態・性質・方法・原因などを広く問うものであるのに対して、「いかで」は、主に手段や方法を問うものであり、やや限定的な使い方であると言えます。
「いかにして(どうして・どうやって・どうにかして)」ということばに近いのかな?
そうですね。けっこう近いと思います。
平安末期になると、係助詞の「か」がついて、「いかでか」とすることが増えてきます。
例文
心細げなるありさま、いかで過ぐすらむと、いと苦し。(徒然草)
(訳)(住まいの)頼りなさそうな様子、どうやって過ごしているのだろうと、たいそう心苦しく思う。
いかで月を見ではあらむ。(竹取物語)
(訳)どうして月を見ないでいられるだろうか、いや、いられない。
いかでこのかぐや姫を得てしがな、見てしがな。(竹取物語)
(訳)なんとかしてこのかぐや姫を手に入れたいものだ、結婚したいものだ。