★重要単語

つきづきし【付き付きし】 形容詞(シク活用)

動詞「付く」の連用形「付き」をふたつ重ねた形容詞です。「つく」は、「ふたつのものがぴったり付いて離れない」ということであり、「つきづきし」は、その「ぴったりしている様子」を形容している語です。類義語に「につかはし」がありますが、「につかわし」のほうは、「はじめから調和している様子」を示すことが多く、「つきづきし」のほうは、「人間の行動によって結果的に調和している様子」を示すことが多いです。
★重要単語

なさけ【情け】 名詞

漢語の「情」を「なさけ」と訓じていますので、「情」という漢字のイメージでそのままつかんでおくといいです。「情」のパーツは「心」+「生」+「丹」です。「心が生き生きと色づく」ということですね。基本的にはプラス面の「心のはたらき」であり、「人と人との情」であれば「人情・思いやり」、「男女の情」であれば「愛情・恋情」、「自然に親しむ情」であれば「風流心」などと訳します。
★重要単語

いなぶ【否ぶ】 動詞(バ行上二段活用)

感動詞「否(いな)」に、動詞をつくる接尾語「ぶ」がついた語です。「相手の要求などに対して否定的な返答をする」ということであり、「断る」「拒む」などと訳します。ひらがなで書かれていることが多いのですが、「否」という漢字さえ思い出せれば、「No!」のニュアンスで訳すことができます。鎌倉時代以降は「いなむ」というかたちに音変化していきました。
★重要単語

けやけし 形容詞(ク活用)

「異し(けし)」「異なり(けなり)」の語幹である「異(け)」に、接尾語「やか」がつき、ついで形容詞をつくる「し」がついて「けやけし」になりました。「~やか」は、「~な状態であること」を意味します。
◆問題演習

なさけあるゆゑに、人の言ふほどの事、けやけくいなびがたくて、(徒然草)

『徒然草』の一節です。ポイントは、名詞「なさけ」、形容詞「けやけし」、動詞「いなぶ」、形容詞「かたし」です。
★重要単語

けいす【啓す】 動詞(サ行変格活用)

漢語である「啓」に、サ変動詞の「す」がついた謙譲語です。皇后や皇太子といった、「天皇・上皇・法皇に次ぐ身分の存在」に対して申し上げる場合に「啓す」を使用します。「天皇・上皇・法皇」には「奏す」、次ぐ身分には「啓す」と、セットで覚えておきましょう。ただし、実際には「申す」「聞こゆ」「聞こえさす」といった謙譲語を使用することが多いので、古文を読んでいて「啓す」に出会う機会はそれほど多くはありません。
◎敬語

そうす【奏す】 動詞(サ行変格活用)

「奏(そう)」という字が、「神にささげる」という意味を持っています。そのことから、地上における最高の存在であった「天皇・上皇・法皇」に対して発言する場合、「奏す」という謙譲語が用いられました。ただし、常に「奏す」しか使用しないわけではないので、注意してください。「申す」「聞こゆ」「聞こえさす」などに比べると、「奏す」を目にする機会はそれほど多くはありません。
◆問題演習

「確かにまことそらごとを見て、ありのままに奏せよ」と仰せられければ、(十訓抄)

『十訓抄』の一節です。ポイントは、名詞「まこと」、名詞「そらごと」、動詞「奏す」、動詞「仰す」、助動詞「らる」です。
★重要単語

にくし【憎し】 形容詞(ク活用)

「憎」という字を使うのですが、現代語と比べて、「憎悪」のような気持ちはほとんどありません。軽い感じで、「なんだかちょっと気に入らないねえ…」というイメージです。そういった事物や現象に対する「心情」をあらわす場合は①の訳し方で、事物や現象そのものを形容する場合は②の訳し方をします。
★重要単語

いとど 副詞

「いと」を2つ重ねた「いといと」がつまった語です。「いと」は「たいそう」と訳します。それが重なることで、程度のはなはだしさがいっそう増すことを意味していると考えましょう。「いっそう」「ますます」などと訳します。
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