〇和歌

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いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほひぬるかな (伊勢大輔)

いにしへの ならのみやこの やへざくら けふここのへに にほひぬるかな和歌 (百人一首61)いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほひぬるかな伊勢大輔 『詞花和歌集』歌意遠い昔の、奈良の都の八...
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人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふゆゑに もの思ふ身は (後鳥羽院)

人がいとおしいと思い、一方では人が恨めしいと思う。つまらないとこの世を思うために、悩みわずらう私の身は。
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世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ 海人の小舟の 綱手かなしも (鎌倉右大臣)

この世の中は、いつまでも変わらないものであってほしいなあ。波打ち際を漕ぐ漁師の小舟の綱手を、漁師たちが引いている様子はしみじみといとおしいものだ。
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世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる (皇太后宮大夫俊成)

よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる和歌 (百人一首83)世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる皇太后宮大夫俊成 『千載集』歌意この世の中よ、つら...
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思ひわび さても命は あるものを 憂きに堪へぬは 涙なりけり (道因法師)

おもひわび さてもいのちは あるものを うきにたへぬは なみだなりけり和歌 (百人一首82)思ひわび さても命は あるものを 憂きに堪へぬは 涙なりけり道因法師 『千載和歌集』歌意つれない人を思い悩み...
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ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有り明けの 月ぞ残れる (後徳大寺左大臣)

ほととぎすが鳴いた方角を眺めると、(ほととぎすの姿はすでになく)ただ有明の月が空に残っている。
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玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする (式子内親王)

わが命よ、絶えてしまうのなら絶えてしまえ。このまま生き長らえているならば、堪え忍ぶ心が弱まると困るから。
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心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな (三条院)

心ならずもこのはかない現世に生きながらえるならば、恋しく思い出されるにちがいない、そんな夜更けの月だなあ。
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やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて かたぶくまでの 月を見しかな (赤染衛門)

(あなたが来ないとわかっていれば)ためらわずに寝てしまっただろうに。(あなたを待っているうちに)夜が更けて、とうとう西にかたむくまでの月を見たことだよ。
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もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし (前大僧正行尊)

私がおまえをしみじみいとしいと思うように、おまえもいっしょに私をしみじみいとしいと思ってくれ、山桜よ。花であるおまえのほかに、心を知る人もいないのだ。
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