★重要単語

こころづきなし【心付き無し】 形容詞(ク活用)

「心」が「付く」ということが、「気に入ること」「好きになること」を意味しています。それが「無し」なので、「気に入らない」「好きになれない」ということになります。
★重要単語

ずちなし【術無し】 形容詞(ク活用)

「すべなし」という形容詞の「すべ」には、漢語の「術」をあてていました。そのまま音読すると「ずち」「ずつ」「じゅつ」となるので、「ずちなし」「ずつなし」「じゅつなし」という言い方が発生したようです。
★重要単語

はかばかし【果果し】 形容詞(シク活用)

「果(はか)」は「はかる」と同根のことばであり、「仕事の分量・目安」「仕事の進み具合」などを示します。「はかばかし」は、その「果」が重ねて用いられているわけですから、「仕事の進み具合が目に見えて成果を上げている」ということを意味します。
★重要単語

かたくななり【頑ななり】 形容動詞(ナリ活用)

「片」は「かたよっている」ということであり、「くな」は「くねっている(曲がっている)」ということです。そのことから、「偏屈だ」という意味になります。「知識が偏っており、それを広げようとしない」ということから「無教養だ」と訳したり、「感性が偏っており、ものの情趣を理解しようとしない」ということから「無風流だ」などと訳したりします。「教養がなく無風流だ」などと、いっしょに訳出することもあります。人間に対して使用すると、主に(1)(2)の意味になりますが、建物や風景などに用いると(3)の意味になります。
☆文法事項

る らる 助動詞 ― コントロールできない現象 ― 自発・受身・可能・尊敬

助動詞「る」「らる」は、本質的には「コントロールできない」ということです。「る」「らる」がつくことによって、その動詞は、こちら側が恣意的に操作できない現象・運動であることを示します。
★重要単語

かしづく【傅く】 動詞(カ行四段活用)

「頭(かしら)」「付く」から「かしづく」になったと言われます。「頭が床につくほど敬意を示して取り扱う」ということから、「(尊い人を)大切にする」という意味合いになります。対象が養育すべき子どもであれば、(1)「大切に育てる」、対象が大人であれば、(2)「面倒を見る」などの訳し方をします。
◎敬語

おぼす【思す】 動詞(サ行四段活用)

動詞「おもふ」に、上代の尊敬の助動詞「す」がついて、「おもはす」となったものが、「おもほす」「おぼほす」「おぼす」と変化しつつ一語化しました。成り立ちのとおり、「思ふ」の尊敬表現であり、「お思いになる」と訳します。
◎敬語

おほす【仰す】 動詞(サ行下二段活用)

動詞「負ふ(おふ)」に、使役の助動詞「す」がついて、「おほす」となりました。そのため、根本的な意味は「(責任・任務・使命などを)背負わせる」ということであり、「命じる」「言いつける」などと訳します。もともとは敬語ではありませんが、通常、「責任・任務・使命」などを与える側の人間のほうが偉いので、実質的には上下関係を成立させる動詞になります。そのことから、次第に敬語のように扱われていきました。
◎敬語

きこゆ【聞こゆ】 動詞(ヤ行下二段活用)

動詞「聞く」に、上代の助動詞「ゆ」がついて、「聞かゆ」となったものが、「聞こゆ」と音変化しながら一語化しました。「ゆ」は「自発」を意味しましたので、「聞こゆ」というのは、「聞こえる」という意味になります。「世間に聞こえる」という文脈であれば、「評判が高い」などと訳します。
◆問題演習

かたみに聞えたまひて、泣きみ笑ひみしたまふ。(落窪物語)

『落窪物語』の一節です。ポイントは、副詞「かたみに」、敬語動詞「聞こゆ」、敬語動詞「たまふ」、接尾語「み」です。
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