いで 感動詞・接続詞

Come on!

意味

感動詞

(1)どうぞ・どうか *うながしや勧誘

(2)さあ・どれ *決心(自分へのうながし)

(3)おや・まあ・いやはや・なんと *おどろきやあきれ

(4)いや・さあ *軽い否定や保留

接続詞

(5)さて・そもそも *話題の開始

ポイント

動詞「出づ(いづ)」の上代での命令形「いで」が、やがて感動詞になったものです。

「出なさい」という具体的な意味を持っているわけではなく、「行動しなよ」という感じの「うながし」に使用します。

自分自身の行動をうながす場合にも使います。

よくアメリカ映画に出てくる「カモ~ン(Come on)」みたいなもんだね。

具体的な「来てよ」っていう意味は薄れて、「さあ行動しよう」って意味合いで、会話の相手にも使うし、自分自身を奮い立たせるときにも使うよね。

ああ~。

アメリカ映画の「カモ~ン」はけっこう似ている気がしますね。

(3)の「おどろきやあきれ」でも使いますよね。

なんか登場人物がつまんないギャグ言ったときとかも、聞いた相手が冷笑しながら「Come on!」って言ったりするもんね。

しかも、「カモ~ン」の「モ」のところがちょっと裏声になりますよね。

なるなる!

たいていはそのような「感動詞」の使い方ですが、話題の開始点(転換点)として「いで」を用いることもあります。

感情がこもっていない「さて」の用法は、接続詞の使い方ですね。

例文

文覚は、さやうの要事言ふべき得意はなし。さりながら東山の辺にぞ得意はある。いで、さらば文をやらう。(平家物語)

(訳)文覚は【私は】、そのような重要なこと【食料等の調達】を言うことのできる懇意の者はいない。しかしながら、東山のあたりに懇意の者がいる。さあ【どれ】、そうであれば手紙を送ろう。

「決心」の「いで」です。

いで、あな心う。これ仰せられよ。あな頭いたや。いかでとく聞きはべらむ。(枕草子)

(訳)おやまあ、ああ情けない【つらい】。これ(のわけを)おっしゃってよ。ああ頭が痛い。なんとかしてすぐに聞きましょう。

「おどろきやあきれ」の「いで」です。

いで、さもはべらず。(大鏡)

(訳)いや、そうでもありません。

「軽い否定」の「いで」です。

いでまた、いみじくはべりしことは、(大鏡)

(訳)さてまた、すばらしくございましたことは、

「話題が転換する(または始まる)」ときに用いる「接続詞」の用法です。「さて」「そもそも」などと訳します。