すまふ【争ふ・辞ふ】 動詞(ハ行四段活用)

どすこい! どすこい!

意味

(1)抵抗する・張り合う

(2)辞退する・断る

ポイント

「相撲」という語がここからきていると考えれば、「張り合う」という意味は思い出しやすいと思います。

「ある力」に対して、「力」で対抗することですね。

ああ~。

相撲すもう」は、まさに「力に力で対抗すること」だもんね。

「力」は、「肉体的な強さ」というだけでなく、「財力」や「家柄の力」や「後見人の力」など、様々なものを指します。

また、「相手の要求に対して、きっぱりとはねのける」という意味合いで、「辞退する」「断る」という意味でも使用します。

例文

女もいやしければ、すまふ力なし。(伊勢物語)

(訳)女も身分が低いので、(男の親に)抵抗する力がない。

もとより歌のことは知らざりければ、すまひけれど、しひて詠ませければ、(伊勢物語)

(訳)もともと(業平は)歌のことは知らなかったので、(詠むことを)辞退したけれど、(人々が)無理に詠ませたところ、