かぎりなし【限り無し】 形容詞(ク活用)

限界突破!

意味

(1)際限がない・限度がない・はてしない

(2)はなはだしい・並々でない・この上ない・最高だ

ポイント

「限り」が「際限・限度・果て」といった意味で、それが「無い」ということなので、「際限がない」「限度がない」「果てしない」などと訳すことになります。

「程度を超えている」という意味合いで、「はなはだしい」「並々でない」と訳すこともあります。

漢字で書いてくれていれば、イメージしやすいね。

そうですね。

(2)の「程度を超えている」という意味合いの場合は、基本的に「よいほう」の意味で超えています。「上限を超えている」というイメージで、「この上ない」「最高だ」などと訳してもいいですね。

「この上なくすばらしい」などと、オプションとして「よい意味」を追加することもあります。

例文

かぎりなく遠くも来にけるかな、とわびあへるに、(伊勢物語)

(訳)果てしなく遠くまでも来たことだな、と互いに嘆き合っていると、

心にくくなべてならぬさまに、親たちかしづきたまふことかぎりなし。(堤中納言物語)

(訳)奥ゆかしく並大抵でない様子に、親たちが大切にお育てになることはこの上ない【並々でない】

唐土にはかぎりなきものにて、文にも作る、(枕草子)

(訳)(梨の花は)中国ではこの上なくよいものとして漢詩にも詠んでいる、

この例文のように、「かぎりなき〇〇」となっているときは、「並々でない〇〇」「この上ない〇〇」とだけ訳してもよいのですが、選択肢問題などでは、「この上なくすばらしい〇〇」といったように、「よい意味」が追加されていることも多いです。