![](https://hohoemashi.com/wp-content/uploads/2023/11/sangi02-150x150.jpg)
境界線キッパリ!
意味
(1)くっきりしている
(2)はっきりしている・際立っている
ポイント
![](https://hohoemashi.com/wp-content/uploads/2020/03/%E3%82%8F%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A1%E3%82%8D%E3%81%86%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97-1-150x150.jpg)
「界(け)」が「清か(さやか)」で「けざやか」です。
つまり、何かと何かの境界がはっきりしていることを意味しています。
「さやかなり」は、対象そのものが「明るくはっきりしている」ということですが、「けざやかなり」は、他のものとの「区別」や「違い」がはっきりしているいうところに意味の重さがあります。
![](https://hohoemashi.com/wp-content/uploads/2020/03/%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%8A%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97-150x150.jpg)
「さやかなり」が「はっきりしている」で、「けざやかなり」が「くっきりしている」という感じなのかな。
![](https://hohoemashi.com/wp-content/uploads/2020/03/%E3%82%8F%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A1%E3%82%8D%E3%81%86%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97-1-150x150.jpg)
イメージとしてはまさにそういうことです。
ただ、実際の使われ方としては、「けざやかなり」と「さやかなり」は、けっこう同じような感覚で使用されています。
どちらも「はっきりしている」「くっきりしている」という訳し方で、特に問題が生じることはありません。
例文
九月ばかり、夜一夜降りあかしつる雨の、今朝はやみて、朝日いとけざやかにさし出でたるに、前栽の露はこぼるばかり濡れかかりたるも、いとをかし。(枕草子)
(訳)九月のころ、一晩中降りあかした雨が、今朝はやんで、朝日がたいそうくっきりと【際立って】射しはじめたところ、前栽【庭の植え込み】の露はこぼれるほどに濡れかかっているのも、たいそう趣きがある。
眉のけざやかになりたるもうつくしうきよらなり。(源氏物語)
(訳)眉がくっきりとなっているのもかわいらしく美しい。