ちょっと待ってて
意味
(1)準備する・用意する
(2)設置する
(3)得る
(4)かかる
ポイント
「間」+「受く」から「まうく」になったという説があります。
「間」というものを、「次のイベントが来るまでの期間」だとすれば、「間受く」は、「次の準備をするための期間を得る」という意味合いになります。
用例としては、「準備する」「用意する」と訳すことが多いですね。
ああ~。
「間をもらう」=「用意する・準備する」ということなんだな。
「真」+「受く」という説もあります。
「まさに手に入れる」といったニュアンスでしょうか。
(3)の「得る」という意味は、主に「子ども・配偶者・利益」などを得ることでして、(4)の「かかる」は、「病気」にかかるという場合に使います。
どちらにしても、気軽に手に入れるものではありませんよね。真実味や深刻さを伴って受け止めるものです。
現代語でも、
① 食事の機会をもうける。
② 会場をもうける。
③ 子どもをもうける。お金をもうける。
って言うから、現代にそのまま残っている動詞なんだね。
そうですね。
あとは、古文では「まうけ」という「名詞」で使われることも多いので、注意しておきましょう。
「準備」「用意」と訳すことがほとんどですが、話題が「宴」の場合ですと、「準備するもの」=「食べ物」なので、「食事・ごちそう・もてなし」などと訳すこともあります。
例文
汝、供養せむと思はば、まさに財宝をまうくべし。(今昔物語)
(訳)あなた、供養をしようと思うのであれば、たしかに財宝を用意しなさい。
灯もなければ、ゐろりの火かげに寝所をまうけて臥す。(おくのほそ道)
(訳)灯火もないので、囲炉裏の火があたるところに寝床を設置して寝る。
からき命まうけて、久しく病みゐたりけり。(徒然草)
(訳)あぶない命を得て【拾って】、長い間病をわずらっていた。