いうなり【優なり】 形容動詞(ナリ活用)

意味

① すぐれていて立派だ・すばらしくすぐれている

② 優雅だ・優美だ・上品で美しい

③ 殊勝だ・けなげだ

ポイント

漢語の「優(いう)」に「なり」がついたものです。

「優」という文字のとおり、「優れていて立派だ」という意味で使用されます。

「いうなり」「いうに」などとひらがなで書かれていることも多いので、「優」という漢字をイメージできるかどうかがカギですね。

「優」というと、なんとなく、「優しい」というイメージで解釈したくなるんだけど、その意味では使われないのかな。

比率として高くはありませんが、使われます。

②の意味のほうで、「上品でやさしい」などと訳す場合がありますね。

ただ、平安時代には、①の「優れている」という意味で使われることがほとんどであって、②の「優美だ」とか「やさしい」という意味合いは、鎌倉時代以降に増えていった使い方です。

そのため、「いうなり」の「いう」は、基本的には「すぐれている」の「優」だと考えておきましょう。「優秀」「優勢」「優勝」などの「優」ですね。

大学の評価などは、「優」「良」「可」「不可」の4段階にしているところが多いのですが、もっともよい評価は「優」です。

大学の評価方式というのは、「優」「良」「可」「不可」なんだな。

ええ。

「不可」だと「単位がもらえなかった」ということです。

最近の大学は、「AA」「A」「B」「C」「D」などにしているところも多くなっていますね。

例文

かぐや姫のかたちいうにおはすなり。(竹取物語)

(訳)かぐや姫の容貌はすばらしくすぐれていらっしゃるそうだ。

なほ事ざまのいうにおぼえて、物の隠れよりしばし見ゐたるに、(徒然草)

(訳)やはり、(この家に住む)人のようすが優雅に感じられて、物陰からしばらく見続けていると、