おとなし【大人し】 形容詞(シク活用)

意味

① 大人びている・大人っぽい

② 思慮深い・分別がある

ポイント

「おとなし」は「大人し」です。文字通り「大人びている」「大人っぽい」ということですので、漢字のイメージを持っておくことが重要です。

現代語だと、「落ち着いていて、もの静かだ」なんて意味なのにな。

現代語だと、「あんまり動かないし、あんまりしゃべらない」といったニュアンスですが、古文の「おとなし」は、「思慮分別のある様子が、実際の年齢よりも大人びて見える」ということです。

つまり、「動かないし、しゃべらない」という意味ではなくて、「まるで大人のように、その場に応じた適切なふるまいができる」というイメージです。

そのため、子どもに対して使用することが多いですね。

ああ~。

たしかに、実際の大人に「大人びている」って言わないもんな。

子どもに対して使用していれば「大人びている」と訳しておけばいいですし、大人に使用しているのであれば「思慮分別がある」としておけば大丈夫です。

例文

年のほどよりはいとおとなしく、(源氏物語)

(訳)年齢のわりにはたいそう大人びて

いとおとなしうよろづを思ひしづめ、(源氏物語)

(訳)たいそう思慮深く何事も落ち着いていて、

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