みづから【自ら】 名詞・副詞

自分の身によって

意味

名詞

(1)自分自身

(2)私

副詞

(1)自分自身で

(2)自分から・自分から進んで

ポイント

「身」+「つ」+「柄」「みづから」となりました。

「つ」は、上代の助詞で、体言と体言を結び、「 A B 」というまとまりをつくります。現代語でも「つ毛」などに残っています。

「柄」は、由来や性質などを意味します。現在でも「国柄」「続柄」などというように使いますね。

そのことから「みづから」は、「自分の身体由来」といった意味になり、名詞として使うと「自分自身」「私」などと訳します。

「から」は、「出発点」「経由地」などの意味合いもありますから、副詞としても使用されます。その場合、「自分自身で」「自分から進んで」などと訳せるといいですね。

「自分の身体によるもの!」という意味なんだな。

似たようで異なることばに「おのづから」があります。

「みづから」「自分自身で」という意味であることに対して、「おのづから」「それ自体によって」という意味であり、「自然に・ひとりでに」などと訳します。

つまり、「みづから」「自分の意志」によって成り立つものであるのに対して、「おのづから」に「自分の意志」は関係なく、自然の成り行きで何かが起こることになります。

例文

頼む方なき人は、みづからが家をこほちて、市に出でて売る。(方丈記)

(訳)(生計を立てる)拠り所のない人は、自分自身の家を壊して、市場に出て売る。

これは名詞としての使い方ですね。

みづからが小童にてありしとき、ぬしは二十五、六ばかりの男にてこそはいませしか」(大鏡)

(訳)「が小さな子供であったとき、あなたは二十五、六ほどの(成人した)男でいたっしゃいました」

会話の中で人称代名詞として使用する場合には、「私」と訳しましょう。

有馬皇子みづから傷みて松が枝を結ぶ歌 (万葉集)

(訳)有間皇子が自分自身で悲しんで松が枝を結んで詠んだ歌

これは副詞の用法ですね。

 

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★重要単語
減点されない古文