なんぞ/なぞ【何ぞ】 連語・副詞

意味

連語

① 何だ・何なのか 

副詞

① どうして~か。 (疑問)

② どうして~か、いや、~ない。 (反語)

ポイント

もともとは、「何+ぞ(何だ)」という連語です。そのうち、「~はなんぞ(~は何だ?)」という使い方が、「なんぞ~は(何だ~は?)」と倒置されるようになっていき、あたかも疑問詞のように使われるようになったようです。それが「副詞」としての用法です。

副詞の場合、「どうして」と訳します。「疑問」か「反語」かは、文脈次第ですね。

「疑問」は、「質問」であって、「反語」は、「主張」のことだったな。

そうです。

「答えを求めて誰かに問うている」のであれば「疑問」であり、「一見疑問文だけれども、表現とは反対のことを主張している」のであれば「反語」です。

例文

なんぞ。司召しなども聞こえぬを、何になりたまへるぞ。(枕草子)

(訳)何なのか。(官吏の)任命式などのうわさも聞こえていないのに、何におなりになったのか。

なんぞ、ただ今の一念において、直ちにすることの甚だ難き。(徒然草)

(訳)どうして、現在の一瞬に、すぐに実行することがたいへん難しいの

心を西方にかけんに、なんぞ志を遂げざらん。(宇治拾遺物語)

(訳)心を西方浄土にかけていたならば、どうして本懐を遂げないことがあろういや遂げないことはない