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気がふさがる・・・
意味
(1)(胸がふさがって)気がはれない
(2)気がかりだ・不審だ
(3)不快だ・気づまりだ
ポイント
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「いぶ」ということばに「はれない(はっきりしない)」という意味合いがありまして、「いぶせし」は、その「内にこもった鬱屈した状態」を表します。
一説には「せし」は「狭し(せし)」ではないかと言われます。そうであれば「いぶせし」は「ふさがっている閉塞感」を示しているといえます。
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何か似たようなことばなかったっけ?
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「いぶかし」でしょうね。
同じ「いぶ」から発生した「いぶかし」という形容詞は、その「はれない(はっきりしない)」状態に対して、「気がかり」に思ったり、「不審」に思ったりする心情面のことばとして使用されます。
一説には、「いぶせし」の(2)(3)の意味は、この「いぶかし」と混同されたものとみる立場もあります。
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ああ~
たしかに似ているね。
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唐突にゴロ合わせの話なんですけど、
クリスマスを目前にしたサンタが、クリスマスイブの日の気温(摂氏)を気にしているイメージで、
イブ、摂氏何度かが気がかりでサンタは気がはれない
【いぶせし → 気がかりだ・気がはれない】
という覚え方がありました。
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ええ~。けっこう覚えやすいね。
こういうのもっとやってよ。
例文
一日二日たまさかに隔つる折だに、あやしういぶせき心地するものを、(源氏物語)
(訳)一日二日たまに(紫の上と)離れている時でさえ、妙に気がはれない気持ちがするのに、
えせざいはひなど見て居たらむ人は、いぶせくあなづらはしく思ひ遣られて、(枕草子)
(訳)見かけだけの偽の幸いなどを見ているような人は、気づまりで軽くあつかってよいように思いやられて、
やがてその興尽きて、見にくく、いぶせく覚えければ、(徒然草)
(訳)すぐにその興味がなくなって、見苦しく、不快に感じられたので、
いかなることにてか出て給ふらめといぶせく侍りしかば、(撰集抄)
(訳)どうしてお出かけになるのだろうと不審で【気がかりで】ございましたので、