まずはいつもの「敬語の種類」をあげておきます。
〈尊敬語〉 主体(行為者)に敬意を示す 「おはす」「たまふ」など
〈謙譲語〉 客体(行為の受け手)に敬意を示す 「申す」「参る」など
〈丁寧語〉 聞き手・読み手に敬意を示す 「はべり」「候ふ」など
「尊敬語」は、「行為の主体者(動作主)」に敬意を示す敬語で、「為手(して)尊敬」とか「主体敬語」などと言うこともあります。「為手」というのは「動作をする人」のことですね。
まず覚えておきたいのは「たまふ」です。
本動詞としては「お与えになる」ということですが、補助動詞として用いると「お~になる」「~なさる」と訳します。
「笑ひたまふ」なら「お笑いになる」
「問ひたまふ」なら「お尋ねになる」
というように訳します。まずはこのように、「お~になる」で訳すことをおすすめしますが、日本語の流れになじまない場合は、「~なさる」「~ていらっしゃる」などと訳しましょう。この「補助動詞」の「たまふ」は頻繁に登場します。
ひとまず「尊敬語」としての理解は「たまふ」をベースにして考えるのがよいですね。
とりあえず「たまふ」を覚えておけば大丈夫?
いえ・・・。
「たまふ」以外にも、「おはす」「のたまふ」「おぼす」「めす」「おほす」あたりはしっかり覚えておきたいですね。
主な尊敬語
尊敬語
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