けなり【異なり】 形容動詞(ナリ活用) / けに【異に】 副詞
形容動詞「異なり(けなり)」は、漢字のとおり「異様である・普通でない」の意味になります。「Aよりけなり」というように、何かと比べて使用すると、「A以上に普通でない」ということから、「Aより優れている/A以上に格別である」という意味で用います。さて、この語は連用形「異に(けに)」の形で副詞的に使うことがほとんどであり、言い回しも「~より けに」という表現が多いです。その場合、「~よりいっそう(〇〇する/〇〇である)」と訳します。そうすると、「けに」の形にほぼ固定され、「意味」も限定され、主に連用修飾語として用いることになりますので、「けに」は「副詞」と考えるのが一般的です。